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漫画「サクラ大戦奏組」の感想・2巻目まで

サクラ大戦に乙女系の展開があるのを、私は知りませんでした。その展開の頃は、サクラ大戦から既に離れていました。

これ以前にもサクラ大戦の展開はあったのですが、私が触れられたものでは、残念ながら戻ってくる契機にはなりませんでした。(※1)

 

ちょうど2年くらい前にサクラ大戦のゲームを一からやり直して、マリアさんを大好きになり直して、「もっとマリアさんが見たい!!」とサクラ大戦の画像をネットで検索したときに出てきたのが、この奏組でした。

ただ、そのときはマリアさんのことしか考えていなかったし、奏組の展開を知らなかったこともあって「なんだこの楽器持ったイケメンたち……ファンの二次創作か?」と思っただけで終わりました。

その節は、どうもすみませんでした。

 

改めまして、興味が湧いてきましたので奏組です。

奏組は漫画、ドラマCD、舞台(俳優さんがやる2.5次元)があるようで、いずれもブツが出ているようです。私は基本的に二次元キモオタですので、やはり入口はできるだけ二次元らしいものにしたいと思いました。

 

↓そして、漫画をチョイス……。

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奏組の単行本が出たのは2012年〜2013年頃のようです。舞台なども同時展開でしょうか?

 

白泉社の花ゆめで連載されたようですが、もしやその頃って、同じ白泉社のLaLaで「金色のコルダ」(※2)が連載されたあとぐらいでしょうか?

だとしたら、二番煎じみたいに思われたかもしれませんね……。コルダは楽器で戦うわけではないですが、楽器を持ったイケメンの絵面が似る……。戦闘服も制服に見えるしな……。

 

「私も出るのかしら?」

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ふふふ、どうでしょうね^ ^

 

絵は現代(?)の白泉社らしさがある、いい絵柄だと思います。ただ、この絵柄を見て即座に「サクラ大戦だ!」と思ってテンション上がるサクラ大戦ファンはあまりいなかったことでしょう。ヒロインは袴姿ではありますが、男性キャラの服装はかなり現代テイストな感じがします……。

もともとのサクラ大戦のように、キャラクターのテーマカラーはないのだろうか……。漫画はカラーじゃないので、よくわかりません。カバー絵を見た感じでは、はっきりした色分けがあるようには見えないな……。

 

以下、ネタバレ感想です。

 

第1巻

 

サクラ大戦に戻っていろいろ触れている間に、奏組というのがあって、そのヒロインが「音子」という名前だということを知ったのですが、読み方を勘違いしていました。てっきり「オトコ」と読むのだと思っていたら、なんと「ネコ」と読むようです。ネコか……う〜ん……。勝手なイメージですが、白泉社系のヒロインはもう少し中性的な名前の方が受けが良さそうな気がします。フルバ(※3)に親しんでいたからでしょうか……。

音子は出雲の田舎で「オモンサマ」という異形のものに目を撫でられたことで「音が見える」ようになったそうです。オモンサマは夏目友人帳(※4)の妖のような存在でしょうか。妖怪とは違う、日本に根づいたものの雰囲気を感じます。そういえば降魔も、そもそもの設定は日本独自のものでしたね。(※5)大都市・帝都には降魔がいて、田舎にはオモンサマのような存在がいる。とても日本らしい世界観ですね。

女優志望のヒロインだという話は読む前からぼんやり頭に入れていましたが、志望というよりは憧れて、という方が合っている気がします。音子ちゃん、完全に「花組のファン」の子です(^◇^;)

帝劇に行って、帝劇三人娘と出会い、総楽団長室なるところに案内されていますが、その部屋はどこにあるのだろう……。地下?1階?2階ではないよな……?サクラ大戦のゲームでは帝劇内のマップが見られるのですが、奏組の部屋が入る余地はなかったような……。マップに出てこないところといえば、奈落とかオケピの脇とかでしょうか……。

帝劇ではなくて、奏組の寮で暮らすようですね。男ばっかり大勢の中に女子ひとりか……。品が良くて頭のいい人ばっかりだったらいいですね。私だったら気が休まらん……。まあ、それは置いておこう。「寮母」さんの清流院笙さんですが、ひょっとして陸軍に親戚などいたりするのでしょうか……。

金髪で左目隠れがちで、読書が趣味(マリアさんの特徴です)のヒューゴさんを気にしつつ第2巻へ。

 

第2巻

 

第1巻を読み始めるに当たって、イマドキ顔のイケメンたちの顔と名前を覚えることができるか不安でしたが、キャラがなかなか個性的なのでとりあえずメインの5人は無事に覚えられました。よかった。

2巻目にはジオ回と桐朋兄弟回が入っています。浅草十二階が戦闘の舞台になっています。今の浅草では見られない建物ですが、サクラ大戦ではよく戦闘の舞台になりますね。そして、敵の形状が……すみれさんと私が大嫌いなアイツです。最悪だ!殺虫剤持ってきて!o(`ω´ )o

この巻では音子ちゃんが楽団として、隊員として奏組と打ち解けていく様子が描かれます。しかし、花組と違ってみんなが戦闘に出ている(=命がかかっている)わけではないからか、奏寮の人々はなんだか概ね長閑です。男世帯のなかに純朴そうな可愛い女の子が来た!ということで、最初こそ音子に近づき難そうだったけど、わりと歓迎ムードがあります。ニコニコしてくれないのはヒューゴと源三郎ぐらいか……。

個人的な見どころは音子ちゃんの「花組のファン」の子ぶりが発揮される第7話ですね。三人娘の援助のもと、音子ちゃんが「花組さんに会いたい!」と奔走するも会えずに終わる話です。声が聞けるところまで行ったのに、なんならたぶん、カンナさんあたりに抱えて運ばれてますよね……羨ましい!そして、サイン色紙とか……羨ましい!!このサイン色紙を書くにあたって、花組のみんながあんな会話やこんな会話をしたんだろうと妄想すると、もう楽しいやら羨ましいやら!!(*^ω^*)

この回では、三人娘の他に、米田さんも作画されています。花組のみんなは作画なしです。あっても人影とか、ブロマイド写真の絵としてぼやかしてあったり、ものすごく遠目だったり、上手いこと顔を隠してあったりします。私はもともとサクラ大戦を知っているし、音子ちゃんと同じ「花組のファン」のような目線で読めるのですが、普通の花ゆめ読者の人はどうだったのでしょう?ヒロインの音子ちゃんが憧れている劇団ということはわかっても、実際に公演やレビュウのシーンが描かれていないので、蚊帳の外になってしまったのでは……?帝劇で「きゃは」という笑い声が書いてあれば、音子ちゃんとサクラ大戦ファンのだいたいはアイリスの声だと思うし、なんなら西原久美子さんの声を脳内再生して読むでしょうが、普通の花ゆめ読者はそうはいかなかっただろうな……。この漫画はあくまでも奏組の話なので、あまり花組のことを描くのは違うのかもしれないけど……。隠しておくことによって新規の人を呼び込む狙いもあったのかもしれないけど、たくさんの漫画が載っていて推し作品もあるかもしれないなかで、新規のものにそこまで食いついてくれる人がどれくらいいたのでしょうね……。

既存ファンと新規ファンの両方を喜ばせるのは、そんなに難しいのか……。

 

 

一気に書こうと思ったけど、長くなりましたので分割します。

次回は3巻目と4巻目の感想です。

 

 

※1 歌謡ショウは環境的に触れにくかったのですが、ゲームで「熱き血潮に」が出ていました。初代1のPS2リメイクでしたが、これが全然ハマらず……。ますますサクラ大戦から気持ちが離れる原因になりました。今になって初代1からやり直して、この血潮もやり直したのですが、これが戻ってくる契機にならなかった理由がわかりました。初代1から君あるまで「マリアさん」が出てくるゲームをやって、悲しくなったのはこのゲームだけです。

 

※2 「金色のコルダ」はコーエーの乙女ゲー(ネオロマンス)です。普通科に通うヒロインが音楽の妖精の力添えによって、音楽科が開催する学内コンクールに参加して音楽科のイケメンや女の子のお友達・ライバルと切磋琢磨し、やがてロマンスが……?という内容のゲームです。無印から3、今はソシャゲも展開されていますが、個人的には無印が一番やりがいがあって面白かった。3以降はキャラ入れ替えです。アニメ化もされています。

 

※3 「フルーツバスケット」は1998年から2006年まで、花ゆめで連載されていた高屋奈月さんの漫画です。アニメ化もされていて、私はアニメから入りました。そのヒロインの名前は、なんと「透」(トオル)。ルックスは全くボーイッシュではなく、ボクっ子とかでもなく、普通の女の子です。

 

※4 白泉社のLaLaで連載中の緑川ゆきさんによる漫画です。主人公の少年・夏目が祖母の残した「友人帳」をもとに妖たちに出会っていくストーリー。妖は普通に生活のなかにいて、妖怪(悪)でもなく、聖なるものでもない存在として描かれています。たとえば祠に祀られていた妖が、誰もお参りしてくれなくなって怒ったり悲しんだりします。何度もアニメ化されていて、映画化もしました。とても日本らしい内容です。原画展なども開催されたりして、老若男女にオススメできる漫画・アニメです。

 

※5 サクラ大戦の設定資料集によると、降魔の正体は、1521年に北条氏綱によって行われた霊子核実験が失敗して、そのとき大地ごと海に沈められた民たちの怨念が具現したもののようです。同じ設定資料集に、霊力と妖力がそもそもは同じ「精神の力」であるとの設定もあります。西洋の妖怪や幽霊は聖なるものの対として描かれることが多いですが、日本の妖怪は悪ではないし、日本の幽霊も必ず悪いものとして描かれるわけではありません(守護霊など)。サクラ大戦のこうしたオカルトチックな設定には、すごく日本らしさを感じます。