あっという間に、10月になってしまいました……。
9月が飛ぶように過ぎて行きましたね……。
夏もたくさんドールマリアさんのお洋服や小物を作りたかったのですが、とにかく暑くて暑くて……。今の部屋についていたエアコンが10年ものの古い機種でして……築ウン十年の賃貸の設備なんてそんなものかと思って諦めて、使わないで夏を乗り切る生活を今まで続けていたんですけど、今年は本当に無理で……。使わないからいいかと思って掃除していなかったものを急に稼働させたところ、なんと黒い粉がたくさん降ってきましてね……ビックリしました……。
夜寝られなくて、暗い部屋の中でエアコンをつけてすぐ寝たんですけど、朝起きてみたらいろんなところが黒くなっていました。それでね、なんとドールマリアさんにも黒い粉がついてしまったんですよ!本当に悲しくて……ついに管理している不動産屋さんにゴネてエアコンを取り替えてもらう流れとなりました……。
黒い粉の正体はカビと埃の融合体みたいなやつらしいので、私も寝ている間に吸い込んで有害だったかもしれないんですけど、そんなことよりもドールマリアさんについてしまったのが嫌でしたね……。とりあえず、エタノールで拭き取ったんですけど……大丈夫かな……。
長い前置きでした。
9月は、このブログではもはや言わずと知れたマリアさんの中の人、高乃麗さんご出演の舞台の公演がありました。
9/15~9/19まで、下北沢の「劇」小劇場にて上演されていました。
藤原たまえプロデュース公演vol.11 「縁側で呼んでいる。」
↓「藤原たまえプロデュース」さんの公式ページを発見しました。
「藤原たまえプロデュース」公式ホームページ (corich.jp)
既に次回公演の情報も載っていますね。次回のは麗さんは別に出ておられないけれど、なにやら楽しそうな企画です。演劇好きの方、要チェックですね!
さて、「縁側で呼んでいる。」です。
こちらのチケットは、8月の中旬頃に予約が開始されました。
こういう小劇場などで行われる公演は、チケット予約がメールでのやりとりだったりするので、コミュ障はなかなかドキドキするところです。大きな公演だとチケットぴあみたいなところとの機械的なやりとりで済むので、気楽と言えば気楽なのですが……。しかし、そんなことは言っていられません。
せっかくマリアさんに戻ってきて麗さんを見つめ始めたこのタイミングです。行ける公演ならば、行ってみたいではないですか……!
確認したら、公演期間が土日に被っているところがありました。なら、とりあえず土曜日……と思ったけど、よくよく見たら、最後の3日間がちょうど3連休に被っている……所謂9月の「シルバーウィーク」であります。あまり世間には浸透していない言い方かもしれないけど。千秋楽が、ちょうど3連休の最終日だったんですよね……。では、せっかくだから、千秋楽も観ようではありませんか……(*^_^*)
……といった感じで、持ち前の図々しさを発揮して、2公演の予約申込を行いました……。
あとは下北沢行きを待つばかり……と思ったら、9月の初め頃↓こんなツイートが流れてきました。
https://twitter.com/ftproduce/status/1565623150758440960?s=20&t=Tv8csjskofD_-uSDUkgXhw
「役者応援グッズ」??「定食屋メニュー」??「サイン」??「プレゼント」???
これは……いったい……????
私のイメージする観劇イベントの「グッズ」といえば、所謂「物販」です。会場に行ったら売り場が設置されていて、好きなものを買うやつです。……どうも、これはそういうやつではなさそうだ……。とりあえず、3000円で何かをもらえるらしいことが分かったのですが、小心者の私は詳細のわからなさに一度スルーしました……。
この謎の「役者応援グッズ」申込締め切りの直前に、ふとなにかが閃いて、夜中に申込メールを送信しました。本当にギリギリの夜中でした。夜中だったので、メールの返信があるのは翌日かと思ったのですが、その日のうちに返ってきました。迅速な対応をしていただきました。夜中にすみませんでした……。
こちらの「役者応援グッズ」とは、推しキャストの名前と自分の名前が載った定食屋メニュー(※1)を模した紙が、公演期間中に劇場のロビーに貼り出され、公演期間終了後に推しのサイン入りでその紙をもらえるよ!……というような企画だったようです。公演に行ける人も行けない人も関係なく申し込むことができて、ささやかながら推しに「好き」を表明できて、公演期間中は推しの人気(?)が劇場ロビーにて可視化されるという、なかなか楽しい企画だと思いました。サインももらえるというし……(///∇///)
そんなこんなで、いろいろな気持ちに揺れながら迎えた9/17……三連休の初日です。
ちょうど「台風がくるよ!」という予報だったのですが、この日はまだそこまで悪天候ではありませんでした。雨もそんなに降っていなくて、久しぶりの下北沢をいろいろと歩き回ってお買い物をしたりしていました。下北沢って小劇場もたくさんあるけど、古着屋さんもすごくたくさんあるんですよね。
下北沢はだいぶ前に、ラチェット役の久野綾希子さんが出ていた舞台を(その当時はVに触れていなかったのでそうとは知らずに)観に行ったきりでした。
今回の目的地、「劇」小劇場に着くと、既に開場している時間でした。受付で予約した名前と人数などを申告して代金を払い、入場チケットを受け取ります。入場の仕方も、大きな劇場の公演とは勝手が違うので、コミュ障は少しソワソワするところですね……。ここで、悩みに悩んで申し込んだ例の「役者応援グッズ」を手渡されました。なるほど……会場に行った人は手渡しなんですね……ちょっと恥ずかしい……(///∇///)←コミュ障なので、対面がそもそもちょっと恥ずかしい。
客席に入ると、プロデュースの藤原たまえさんが空いている席を案内してくれました。私が入ったときには既に多くの席が埋まっていて、どうしようかと思ったのですが、とりあえず人がまだ詰まっていなかった奥側の一番前に……。
いざ座ってみて、観劇してみて気がついたんですけど、この席は舞台セットの関係でかなりいろいろなものが見切れてしまう席でした。失敗した……??と思ったのですが、役者さんが舞台に出入りするところがすぐ前にありまして……小劇場で舞台と客席が近いので、役者さんがはけていったときの風が……くるんですよね……良い席でした……ある意味で……(///V///)
舞台の内容もすごく面白かった……というか、興味深かったです。
とある田舎の家族の話をやっていたんですけど、それがものすごく、うちの実家っぽくて……。当然ながらピッタリ同じでもないんですけど……。セリフが訛ってるというか方言というか、そういう喋り方だったんですけど、それがうちの田舎とかなり似ていまして……登場人物の会話の様子とかも……なんか……すごくそっくりで……デジャヴュが……すごくて……。出演陣の皆様、うちの実家をウォッチしましたか?って思うぐらいの衝撃でした……そんなわけないけど。公演時間はそんなに長くもないなかで、登場人物たちの3世代ぐらいのお話を扱っているのですが、あれもこれも、「知ってる!」「見たことある!」というのがいっぱいで……すごくビックリして、めちゃくちゃザワザワしてしまいました……。
そんなザワザワを持ち帰った、1回目の観劇。
夜中に思い立って、姉(※2)に電話しました。
「明日、暇?」
……そうです、勢い余って、下北沢まで姉を呼びつけました……。この「似てる!」「知ってる!」「見たことある!」が気のせいじゃないかどうかを確かめるために……まだ予約に空きがあったという翌日の公演を2人分、追加で予約しました……。
姉には「うちと似てる!」ということは敢えて伏せて、「家族の話だよ」とだけ伝えておいたのですが、観劇が終わったあとにこちらから訊ねるよりも先に「うちと似てるよね……」と言ってきました。やっぱり……かなり似ているんだな……うちの実家に……。
この日はお昼公演を観たので、終わったあとに実家の愚痴を語り合ったり、ちょっとだけカラオケに入ったりしてから解散しました。
↓カラオケでのドールマリアさんの様子
姉にも、笑いあり涙あり……衝撃あり!!の観劇を楽しんでもらえたようです……。
私が「家族の話」としか伝えていなかったこともあり、あまり期待していなかったようです。うちは「家族」に傷持ちだからな……。
この日は台風の影響で午前中はものすごく土砂降りの雨が降ったりしていたんですけど、劇場を出て少しした頃には雨もだいぶ落ち着いていました。ずっとジメジメはしていましたが。
もともと予約していた最終日も、あまりスッキリしたお天気にはなりませんでした。雨が降ったり止んだり、寒いのか暑いのかって感じだったような気がします。ただ、連日3回目の観劇だからか、だいぶ衝撃も落ち着いて観られたように思いました……^^;
ここまで私の衝撃ばかり語ってしまいましたが、この舞台は本当にいい脚本でして……演出も素晴らしくて……役者さんも皆様ひとりひとりの個性が輝いていて素晴らしくて……舞台セットもリアリティがあって細かくて素晴らしくて……本当にいい舞台だったんですよ。
おそらくですが、会場で観劇した人それぞれが自分の「家族」のことを思い起こしたのではないかと思います。過去と現在の時間が交錯して劇が進んで行くところなんて、ジブリの「おもひでぽろぽろ」のような感慨がありました。それで客席に集まった人々それぞれが自分の「家族」について思い起こした結果が「親に電話したくなりました」とか「墓参りしたくなりました」とか、或いは作中の展開に嫉妬を感じたり(※3)する気持ちになるわけで……。それでね、それで、客席に巻き起こったそういういろんな人のいろんな「家族についての感情」をぐわっとまとめて感動に持っていくのが、あの最後のまとめ方だったと思うんです。それはもう、すごくきれいな流れでして……。
観ていていろんなことを思い出して、いろんなことを思って、いろんなことを考えて、そして舞台上でのあのまとめ方で、なんといいますか、こう……ある種のカタルシスのようなものが訪れるんですよね。いい舞台でした……。
呼んでいる→呼ぶ→call→電話っていうことですよね!
すごかったな~、いろいろすごかった!
千秋楽は補助席もたくさん入って、大盛況の公演でした。
そんなに演劇ファンってわけでもないくせに小劇場の公演にひとりで何回も行っていいのかしら、ひとりのやつが何回も行くより多くの人に観て欲しいんじゃないかしら……と不安に思いながらも図々しく下北沢に通った3日間でした……。
サイン入りの紙のお土産ももらえて、たくさんの驚きと喜びをもらえた幸せで楽しい三連休となりました(*^-^*)
※1 「定食屋メニュー」ですが、今回、麗さんが演じた役どころが定食屋のおばちゃんでした。公演の内容に則しているんですね。楽しい記念になりました。
※2 うちは「家族」全員、基本的に仲よくないですよ。私と姉もそれほど仲が良いわけではないです。いろいろな条件が合えば比較的に呼びやすい相手ではありますが……それに今回の場合はやはり……同じような立ち位置で「田舎」を体感してきたのは兄弟・姉妹かと思いまして……。
※3 ツイッターなどで流れてきたこの舞台の感想だとやはり「家族」に対する肯定的なものが多かったですが(たぶん、肯定的に思えなかった人はタグとかつけてつぶやかないよね)、「作中の家族に嫉妬を感じる」とかそういう「家族」に対する否定的な感情を想起するのも個人的なところではありだなって思います。私もたぶん、少し前だったらもっと複雑な心境になったりしたかもしれないです。観た人それぞれの「家族」との関係や立ち場によって、いろいろな気持ちを呼び起こされる舞台だったと思います。